みわこさん 2017.1.24

みわこさんの腰が据わってきた。車いすに腰掛けている骨盤の様相が変わってきた。頼りなげに寄りかかり傾いていたのが、本来の重みを支えながら動くという機能を見せている。

そうきたら地に足が着く番だ。眠っているかの右足は足先そして足首にわずかな動きが見える。骨盤と脚が繋がってきたら立ってみよう!左脚は支えようという反応を僅かながら示すけれど、右脚は引っ込めるように曲げたままぶら下がっている。

地べたに座ってみよう!椅子から床に降りて座り込むのは、みわこさんにとって飛び降りるに似た行為ではなかろうか?自分で身体を支えつつ降りていく動作の、足りないところを介助で補う。そこで最大限の能力を発揮してもらう。落ちていく過程で、不安や恐怖感を抱かないですむようなギリギリのバランス。

折り畳んだ両脚の上に上体が載っている。床の上に座ると、上体と骨盤そして両脚がお互いの存在と関係を連絡しあう。ベッドに横になり、車椅子に乗せられじっとしていると、身体のパーツがお互いを認識しないで済んでしまう。足裏の上にお尻が乗っている感じから、両手をついてお尻を浮かすのを、ゆっくり誘導する。宙に浮いた骨盤は股関節の働きで支えられ、脊柱を通り背中へ肩へとお互いが連絡を取り始める。