逝きざま

ものを言うことも書くこともできないときがしばらく続いた。失っていた言葉が少しずつ押し出されるように出てきたのは、バラが逝ってからだった。バラは逝く時が近づいたのを知ると、すぐに仕事を辞め、奥の部屋で寝たり起きたりしながら…

卒業

駐機場は飛行機が少なくて閑散としている。欠航便が相次ぎ、チェックインカウンターでは複数名のスタッフに取り囲まれ、いつになく手厚い接遇を受ける。ドラの出発には例のごとく家族総出で空港まで見送った。   ドラは家族…